お花は枯れます。
生き物だからです。
花屋がこういった内容を書くと、
どうしても言い訳くさく感じられてしまうと思うのですが、
花と関わる者として大切だと感じていたことなので思いっ切って文章にしてみます。
花をプレゼントのひとつとして考える際に、よく言われること。
『花は枯れたら終わりだから。』
『長く持つものではないから。』
確かにその通りで、私も以前はそう感じていました。
花は枯れるって言われたら返す言葉もないよなと。
しかし最近少しずつ見る目がかわってきていて。
年齢を重ねたせいかもしれませんが(笑)
花は枯れれば何も残しません。
寂しくも感じますが、ただ全力で咲いて散っていく。それだけです。
それは生き物の宿命とでもいましょうか、人間とも同じ話なのです。
一番美しく咲き誇っている姿を私たちに見せ、
感動とパワーを与えてくれます。
そこに同じ生命として、何か魅せられるものがあるのかもしれません。
私たちは、その最も美しいひと時の姿をいただき、そのひと時を共にします。
なんて贅沢なことでしょう。
花のある暮らしとは、その共有する時間を味わい、大切に楽しむということではないでしょうか。
有限であるからこその、贅沢な時間を花は私たちに与えてくれます。
私も一フローリストとして、
花との素晴らしい時間の過ごし方を、ご提案できるよう
もっともっと技術や知識、人間性を磨いていかないといけないなと感じています。
花が、自然が魅せる美しさを感動として届けられるフローリストが
私の目標です。

まだまだですが…
mimico+ 中村美佳